さいきん、この人の本にはまってずっと読んでいるんですが、これは特におもしろかった。おもしろすぎて、通勤電車内で読むと肩が震えるレベルです。

帰りに別の猟師と出くわしたので、ダメモトでUFOの話を聞いてみた。すると、猟師は山形弁でこう答えた
「あー、知っでる。オレは見だごどねえげどな。オレの友だちが見つけでな、鉄砲で撃っただ!」
私たちは唖然とした。ここではUFOを鉄砲で撃つのか。すごい。宇宙人より山形県人のほうがすごい。


本題に入る前からこれである。この調子で、通常なら大学を卒業する年齢から11年間の、著者の早稲田の三畳間での生活は、抱腹絶倒、そしてその生活からの「卒業」エピソードの胸キュンさと言ったら、これぞまさに青春という感じなのだ。そのとき、著者は33歳なわけだが。

というか、前々から思っているのだけど、時間の通過具合が違う人っていると思う。この著者のように20代半ばで終わりそうな青春を、30過ぎまで長く過ごす人もいれば、若くしてなんだか達観してる人、実はいろいろいると思う。『青い山脈』あたりで青春が学校教育に付随するもののように扱われるようになってから、その期間がすごく限定されるようになったんじゃないかなー。

ちなみに著者は今年の第35回講談社ノンフィクション賞最終候補に『謎の独立国家ソマリランド』でエントリーしている。早稲田大学の探検部の後輩、角幡唯介『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』も残っている。二人とも好きな作家なのでうれしいが、今月末の発表までソワソワしそうだ。

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