立喰師列伝

2006年2月28日 映画
レビュー:Amazon.co.jp
昭和を生きた立喰師とは?押井守が描く異色作

昭和の東京下町を舞台に密かに繰り広げられる、伝説の立喰師と店のおやじたちの虚々実々の駆け引き。3月公開の話題のアニメーション「イノセンス」の監督、押井守が描き出すもうひとつの戦後、東京。虚構の昭和史。

目次
「序幕」―プロローグ
「闇市からの出発」―月見の銀二
「国会正門前の女狐」―ケツネコロッケのお銀
「東京オリンピックの悪夢」―哭きの犬丸
「自己否定の悲喜劇」―冷やしタヌキの政
「予知野屋解体」―牛丼の牛五郎
「ファーストフードとの闘争」―ハンバーガーの哲
「ディズニーランドの亡霊」―フランクフルトの辰
「アジアからの帰還」―中辛のサブ


ほんとは2/26なんだけど… これの予告編を何種類か見ました。高校生のころ、『紅い眼鏡』で、亡き天本英世演ずる月見の銀二を見てから、もう四半世紀近く経つとは…(やや誇大表現)

2.26事件の日に開かれる、戦争に関しての押井守監督と軍事評論家岡部いさく氏を中心とした、極めてコアな内容の座談会を、聴衆500人余が聞くという会に、今年も行った。主催&司会が友人である、というのをさっ引いても、とても面白い会。

有史以来、世界の構成要素として外して考えることの出来ない「戦争」について、現実的な話で、マスコミによって垂れ流される与太話で形成される、根拠なき世間の不安を吹き払い、かつ、そんなことよりもっとデカい脅威があるんだぜ、というのを思い出させてくれる、貴重な時間。

作品から、理屈垂れの夢見がちな人と思われがちな監督だが、この会での彼を見れば、いかに現実的な人間かがわかる。そのコントラストに、やっぱり、天才だぁ、と、高校生の時、田舎の我々の街で『天使のたまご』公開のときにトークをしに来た時を思い出しながら、感慨にふける。

しかし、「立喰師列伝」でググって一番最初に公式サイトが出てこないって、マネージメント甘過ぎるよ、I.G.さん!

立喰師列伝公式WEBサイト
http://www.tachiguishi.com/top.html

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